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体幹が使えない感覚に 早稲田のピラティスで呼吸から改善

体幹が使えない感覚に 早稲田のピラティスで呼吸から改善

大切なご家族の他界や長期の疲労で、いつもなら当たり前にできていた体の使い方ができなくなる。お腹に力が入らない、肩が上がってしまう、左右のバランスが崩れている。そんな「体の感覚が失われた」経験はありませんか?

今回ご紹介するのは、ご家族のご不幸で疲労が蓄積し、体幹機能が使えなくなってしまったお客様の改善事例です。仕事復帰後も体の感覚が戻らず、首や肩の痛み、左右差が顕著になっていました。

早稲田のstudioM*では、STOTT PILATES®︎認定の体系的メソッドに加え、呼吸・筋膜・脳神経アプローチを組み合わせた独自の施術で、失われた体幹機能と身体感覚を取り戻すサポートをしています。

この記事では、実際のセッション内容と改善プロセスを詳しくご紹介します。同じような悩みを抱える方に、具体的な解決のヒントをお届けします。

目次

体幹が使えなくなる原因とメカニズム

疲労蓄積が体幹機能に与える影響

体幹が使えなくなる背景には、単なる筋力低下だけでなく、神経系の疲労や呼吸機能の低下が深く関わっています。

今回のお客様は、ご家族の葬儀で1週間実家に帰省し、慣れない環境で寝泊まりを続けていました。「慣れない移動も続き、自分の快適な体勢がとれない」という状況が続き、体を休めることができなかったのです。

このような状態が続くと、体は常に緊張状態を保とうとします。特に体幹部分は、姿勢を支えるために無意識に力が入り続けます。しかし、適切な休息がないまま緊張が続くと、筋肉は疲労物質を蓄積し、神経伝達がうまく機能しなくなります。

お客様は「ここが中が使えないというか使えなくなっているというか、どっか行っちゃった感じ」と表現されていました。これは、脳から筋肉への指令がうまく届かなくなっている状態を示しています。

体幹機能が低下すると、以下のような連鎖反応が起こります。まず、お腹の深層筋であるインナーマッスルが働かなくなります。すると、体を支えるために表層の筋肉が過剰に働き始めます。特に首や肩、背中の筋肉が代償的に緊張し、痛みやこりを引き起こします。

さらに、呼吸が浅くなることで横隔膜の動きが制限され、体幹の安定性がさらに失われるという悪循環に陥ります。

呼吸と体幹の深い関係性

体幹機能を語る上で欠かせないのが呼吸です。呼吸筋の中心である横隔膜は、実は体幹を安定させる重要な筋肉でもあります。

横隔膜は肋骨の下部に位置し、ドーム状の形をしています。息を吸うと横隔膜が下がり、吐くと上がります。この上下運動が、体幹の内圧を調整し、背骨を安定させる役割を果たしています。

今回のお客様の場合、背中の筋肉が非常に硬く、肋骨の動きが制限されていました。セッション中、「背面がめちゃめちゃ張ってる」という状態が確認されました。特に背骨の横の部分は「全然つまめない」ほど硬くなっており、呼吸が入りにくい状態でした。

インストラクターが「ここに隙間がないと呼吸が入らない」と説明し、つまんだ部分に息を吸うように指導しました。最初は難しかったものの、繰り返すうちに「今の感じ」と感覚をつかむことができました。

呼吸が浅くなると、体は酸素不足を補うために首や肩の補助呼吸筋を使い始めます。これが慢性的な肩こりや首の痛みにつながります。お客様も「昨日ぐらい、ここからここにかけて痛くて」と首の痛みを訴えていました。

正しい呼吸ができるようになると、横隔膜が適切に動き、体幹の安定性が自然と回復します。これが、呼吸アプローチが体幹機能回復に有効な理由です。

左右バランスの崩れが示すもの

体幹機能が低下すると、体の左右バランスにも明確な差が現れます。お客様の場合、左側の機能低下が顕著でした。

「左の方が今日少し上がってる」という肩の位置の違いや、「左がめちゃめちゃ指で上げてる」という足の使い方の問題が確認されました。これは、本来使われるはずの筋が適切に働いていないため、他の筋肉で代償している状態を示しています。

人間の体は、どこかに弱い部分があると、他の部分がそれを補おうとします。これを代償動作といいます。一時的には問題ないように見えますが、長期的には補っている部分に過度な負担がかかり、新たな痛みや機能低下を引き起こします。

左右差が生じる原因は様々です。利き手・利き足の影響、日常の姿勢の癖、過去の怪我の影響などが考えられます。今回のケースでは、疲労による神経系の機能低下が、もともとあった左側の弱さを顕在化させたと考えられます。

セッション中、「右と左全然感覚違う」という言葉が印象的でした。右側では体幹を使っている感覚があるのに、左側では「骨盤だけただ動かしている感じ」で、前に押し出すような代償動作になっていたのです。

この左右差を改善するには、弱い側を意識的に使えるようにトレーニングすることが重要です。ただし、無理に強化しようとするのではなく、まず神経系の働きを回復させ、正しい動きのパターンを脳に記憶させることが先決です。

初回カウンセリングで見えた体の状態

疲労が蓄積した体のサイン

カウンセリングでは、お客様の現在の状態を丁寧に確認することから始まります。今回のお客様は、「今週の水曜から仕事に戻った」ものの、体の感覚が戻らない状態でした。

「逆に今は良くなったなっていう感じ」と一見回復しているように見えても、「ここが入りづらい」「中が使えない」という深部の問題が残っていました。これは、表面的な疲れは取れても、体幹の深層筋の機能は回復していないことを示しています。

インストラクターは、まず姿勢や動きを観察しながら、どの部分に問題があるかを見極めていきます。前屈のチェックでは、体の柔軟性や動きの質を確認します。足裏をほぐすことで、足からの感覚入力を整え、全身のバランスを調整する準備をします。

お客様の場合、「背面がめちゃめちゃ張ってる」状態が確認されました。特に背中の筋肉は「つかめる」けれども硬く、呼吸が入りにくい状態でした。一方で、上部は「結構柔らかい」という左右・上下での違いも見られました。

また、「足がつる感じはありませんでしたか」という質問に対して、「今週一回もつらずに済みました」という回答がありました。これは、以前は足がつりやすい状態だったことを示しており、慢性的な疲労やミネラルバランスの乱れがあった可能性を示唆しています。

呼吸の質と肋骨の動き

体幹機能を評価する上で、呼吸の質は非常に重要な指標です。インストラクターは、お客様の呼吸パターンを詳しくチェックしました。

横向きになった状態で、肋骨の動きを確認します。「ここに息吸ってください」と指示し、つままれている部分に空気を入れるように促します。最初は「難しい」と感じても、繰り返すうちに「今の感じ」と感覚をつかめるようになります。

お客様の場合、「胸はしっかり入ってきている」ものの、背中側への呼吸が入りにくい状態でした。これは、肋骨の後ろ側の動きが制限されていることを示しています。

インストラクターは「自分でもできますよ」と、セルフケアの方法も指導しました。自分で肋骨の横をつまみ、そこに息を吸うイメージで呼吸をする練習です。「これでだんだんここをつまめるようになってくる」と、継続的な実践の重要性を伝えました。

呼吸が改善すると、「この胸郭っていう場所が後ろも前も空間ができる」状態になります。すると、「重心をどこに移動させても大丈夫みたいな感じになってくる」と、体幹の安定性が向上します。

この段階で、お客様自身が自分の体の状態を理解し、改善の方向性を共有できることが、その後のセッションの効果を高める重要なポイントです。

左右差の具体的な評価

左右バランスの評価は、様々な動きや姿勢でチェックします。今回のセッションでは、特に足の使い方に明確な左右差が見られました。

「左がめちゃめちゃ指で上げてる」という状態は、足を持ち上げる際に、本来使うべき脛前の筋肉ではなく、足の指を過剰に使っている状態を示しています。

インストラクターが「指を使わないようにっていうことを意識すると、今度は内側に落ちちゃう」と指摘したように、正しい筋肉が使えないため、どう動かしても代償動作になってしまうのです。

「ここですね」と股関節周りの筋肉を触りながら、「ここが使えてないんだと思う」と説明しました。この部分は、体幹と足をつなぐ重要な筋肉で、ここが弱いと体幹の力を足に伝えることができません。

また、足首を動かす際にも「ポコポコ」という音がするという症状がありました。「これが音するんですよね」「これがもう日常なので」という言葉から、長期的な問題であることが分かります。

このような左右差は、単に筋力の問題だけでなく、神経系の働きや脳からの指令の伝わり方にも関係しています。そのため、後述する脳神経アプローチも組み合わせて改善を図ります。

呼吸から始める体幹機能の回復

横隔膜を意識した呼吸法

体幹機能の回復は、まず呼吸の改善から始まります。横隔膜が適切に動くことで、体幹の内圧が安定し、深層筋が自然と働き始めるからです。

セッションでは、横向きの姿勢で肋骨の動きを感じながら呼吸を行いました。施術者が肋骨の横をつまみ、「つままれているところに息を吸って」と指示します。

最初は胸だけが膨らむ胸式呼吸になりがちですが、「お腹全部膨らませていいから腹式呼吸」と促すことで、より深い呼吸ができるようになります。

「私の手に空気入れてください」という具体的な指示が効果的です。触れられている部分に意識を向けることで、普段使っていない部分に呼吸を届けることができます。

お客様は「難しいよね」と感じながらも、「今の感じ」と徐々に感覚をつかんでいきました。「前は膨らんでるんだけど後ろが」という状態から、「そうそうそう今の感じ」と背中側にも呼吸が入るようになりました。

呼吸の練習は、回数を重ねることが重要です。「引き続き」「もう2回」「最後」と、繰り返し行うことで、体が新しい呼吸パターンを学習していきます。

肋骨の可動性を高めるエクササイズ

呼吸が深くなるためには、肋骨が柔軟に動くことが必要です。肋骨は背骨と胸骨をつなぐ骨で、呼吸に合わせて広がったり閉じたりします。

セッションでは、腕を動かしながら肋骨の動きを引き出すエクササイズを行いました。「両手を前に伸ばして」から始まり、「上の手で下の手をなぞりながら」動かしていきます。

「手首なぞって肘の内側なぞって肩触ったら鎖骨を触ってそのまま背骨をねじって」という一連の動きは、肩甲骨と肋骨の連動を促します。「動かしている指を見ながら」行うことで、視覚と体の動きを統合し、脳への刺激も高めます。

「痛いところは嫌なところないですか」と確認しながら進めることで、無理なく安全に動きの範囲を広げていきます。お客様は「はい」と答え、痛みなく動けていることが確認されました。

次に、「回しましょう」と腕を大きく回す動きを行います。「頭の上からずるっと」「手を見ながら回して」と、肩甲骨と肋骨が連動して動くように促します。

このようなエクササイズを反対側も行うことで、左右バランスの改善も図ります。「反対向きお願いします」と姿勢を変え、同じ動きを繰り返すことで、体全体の調和を取り戻していきます。

呼吸と姿勢の統合

呼吸が改善したら、次は姿勢と呼吸を統合していきます。正しい姿勢で呼吸ができることが、日常生活での体幹機能の維持につながるからです。

椅子のような台に座った姿勢で、「肋骨を沢山動かす」というエクササイズを行いました。「8の字書くみたいに肘で扇動して」という動きです。

「全部頭も肘も連動して動きます」という説明のとおり、体全体が協調して動くことで、肋骨の可動性がさらに高まります。「後ろにも引くし前に向くし左右前後に」と、多方向への動きを促します。

「逆回りします」と方向を変えることで、普段使わない筋肉も活性化されます。「苦しくないですか」と確認しながら、呼吸を止めずに動き続けることが重要です。

次に、「手を横に広げたら今度このまま体を右にスライド左にスライド」という動きを行いました。これは、体幹の側屈と呼ばれる動きで、肋骨の横の筋肉を伸ばし、呼吸の空間を広げます。

「どこか一点見るところを決めてもらって目はそこから固定したまま」という指示は、視覚の安定を保ちながら体を動かすことで、バランス感覚と体幹の安定性を同時に鍛える効果があります。

「遠く遠く」「綱引きされる」というイメージを使うことで、体の伸びを最大限に引き出します。お客様は最初「モテモテなんでいっぱい引っ張られると思って」という冗談に笑いながらも、しっかりと体を動かしていました。

体幹を目覚めさせるピラティスメソッド

ニュートラルポジションの確立

体幹トレーニングの基本は、ニュートラルポジションと呼ばれる姿勢を見つけることから始まります。これは、背骨が自然なカーブを保ち、体幹の筋肉が最も効率的に働く姿勢です。

仰向けになった状態で、「骨盤を縦方向にゆらゆらと大きめに動かして」もらいます。「反る方向丸める方向」と、骨盤を前後に傾ける動きです。

「ここにビー玉乗ってておへそに転がしたり足の間から床に落ちたり」というイメージを使うことで、骨盤の動きを分かりやすく伝えます。「痛みないですか」と確認しながら、動きの範囲を見極めます。

「今のめっちゃ丸めてるのとめっちゃ反るのの真ん中で止まります」と、ニュートラルポジションを見つけます。「ビー玉が下腹のところに乗っかってると思ってください」と、その位置を保つ意識を持ってもらいます。

このポジションで「片足揃ってあげていきます」というエクササイズを行います。「今ちょっと足の方に落ちていっちゃうような感じがある」と、骨盤が動いてしまう傾向を指摘し、「そこを固定っていうのではなく安定させて」と修正します。

ニュートラルポジションを保つことは、最初は難しく感じます。「左に落ちちゃう感じがある」というように、左右どちらかに傾きやすい傾向があるからです。しかし、繰り返し練習することで、体が正しい位置を記憶していきます。

コアを意識した足の動き

ニュートラルポジションが確立したら、その状態を保ちながら足を動かすエクササイズに進みます。これが、体幹の安定性を高める効果的なトレーニングです。

「この骨あるじゃないですかこれとこれをこっち側に外側にこっち側に張ってるイメージにして」と、骨盤の骨を外側に広げる意識を持ってもらいます。すると、「ちょっと入った」と体幹に力が入る感覚が得られました。

「横に張ったままちょっと入った」という状態で、「足の幅は小さくてもすごい全然よくて」と、無理に大きく動かす必要はないことを伝えます。「レッグリフトってすごい地味なんですけどコアが使えるめっちゃいいエクササイズ」と説明しました。

足を上げ下ろしする際、「頭とお尻が遠く」という意識を持つことで、体幹が伸びた状態を保てます。これにより、体幹の深層筋が効果的に働きます。

次に、「骨盤を回す」というエクササイズを行いました。「ビー玉がボールの中をくるくる回る感じで骨盤をどうぞ回してみてください」という指示です。

「フライパンの油とどっちがイメージしやすいですか」と尋ね、お客様が「ビー玉」と答えたことで、より分かりやすいイメージで動きを引き出すことができました。このように、個人に合わせたイメージを使うことを、studioM*の指導では大切にしています。

左右差を整える神経アプローチ

左右差を改善するために、脳への刺激を入れるエクササイズも取り入れました。「脳に刺激入れるのでかかと上げてもらって」という指示から始まります。

「足の裏で行こうトントントントンてタップしてください」と、リズミカルに足踏みをします。これは、小脳への刺激を高め、運動制御を改善する効果があります。

「リズムビートを刻んで」と、一定のリズムで動くことが重要です。「本当そうそうなの少しつながりの感じなんで」と、左右の協調性が改善される感覚が得られました。

「これ練習するといいかもね」と、左右交互に動かすことで、脳の両側が均等に刺激されます。「小脳に刺激が入るので動きがやりやすくなる」という説明に、お客様も納得されていました。

再び「ビー玉に戻ります」と、骨盤のニュートラルポジションを確認します。「おへその下にビー玉が乗っていると思ってそれが左右にこぼれないように」と意識を向けます。

「こっちの膝、気持ち外側に」と、弱い側の使い方を修正します。「ビー玉がこぼれないところで」動くことで、代償動作を防ぎながら正しい筋肉を使えるようになります。

「小さくていいですよコントロールできる幅で」という言葉が重要です。大きく動かすことよりも、正確にコントロールできる範囲で動くことが、神経系の学習には効果的だからです。

筋膜リリースで動きの質を変える

背中の筋膜へのアプローチ

筋膜は筋肉を包む膜で、この膜が硬くなったり癒着したりすると、筋肉の動きが制限されます。体幹機能の回復には、筋膜の柔軟性を取り戻すことも重要です。

横向きになった状態で、「背中つまみます」と筋膜リリースを行いました。「ここは固い人は全然つまめないんですよ」という説明のとおり、お客様の背中は「そこそこ痛い」ものの、つまむことができました。

「これが本当にパッツンパッツンでつまめない人いるんですよ」と、より硬い状態もあることを伝えることで、現在の状態を客観的に理解してもらいます。

「ここに隙間がないと呼吸が入らない」という説明が、筋膜リリースの目的を明確にします。「上は結構柔らかいから腰今張っている感じがします」と、部位による違いも指摘しました。

「ここが全然つまらないな」という部分は、特に硬くなっている箇所です。「両方背筋めっちゃ張ってる」という状態を改善するため、つまみながら呼吸を促します。

「ここに空気吸うみたいに息吸ってください」と、つままれている部分に意識を向けます。「吐きます」「お腹全部膨らませていいから腹式呼吸」と、呼吸と筋膜リリースを組み合わせることで、より深い解放が得られます。

肩甲骨周りの可動性改善

肩甲骨は肋骨の上を滑るように動く骨で、肩の動きに大きく関わります。肩こりや首の痛みがある場合、肩甲骨の動きが制限されていることが多いのです。

「ちょっとねじるので両手を前に伸ばしてください」という姿勢から、腕を動かすエクササイズを行いました。「上の手で下の手をなぞりながら」動かすことで、肩甲骨の動きを意識しやすくなります。

「手首なぞって肘の内側なぞって肩触ったら鎖骨を触って」と、体の前面をなぞりながら腕を回していきます。「そのまま背骨をねじってこの手を伸ばしてください」と、ねじりの動きを加えることで、肩甲骨と背骨の連動を促します。

「動かしている指を見ながら」行うことが重要です。視覚と体の動きを統合することで、脳への刺激が高まり、動きの学習効果が向上します。

「痛いところは嫌なところないですか」と確認しながら、「繰り返します」と何度も同じ動きを行います。繰り返すことで、筋膜が徐々に解放され、動きの範囲が広がっていきます。

「回しましょう」と、今度は大きく腕を回します。「頭の上からずるっと」「手を見ながら回して」と、肩甲骨が最大限動くように促します。「回す高さは高めで大丈夫なので」と、できる範囲で大きく動かすことを勧めました。

全身のつながりを取り戻す

筋膜は全身をつなぐネットワークのような構造を持っています。一部の硬さが、離れた部位の動きにも影響を与えます。そのため、全身のつながりを意識したアプローチが重要です。

「肋骨の上の方がこうなっている」という姿勢の問題を改善するため、四つ這いの姿勢でのエクササイズを行いました。「溝内のところに引き込む感じ」で体幹を安定させます。

「右手と左足を同時に伸ばす」という対角線の動きは、全身の筋膜のつながりを活性化させます。「ここから、下から、ここを丸めるように」と、背骨の動きも組み合わせます。

「吐き出して、吐いて」と呼吸を促すことで、「めっちゃお腹弱い」という状態から、「うまい、こうなります」と体幹が使える状態に変化しました。

反対側も同様に行うことで、左右バランスを整えます。「逆足でお願いします」と姿勢を変え、同じ動きを繰り返します。「お腹入った感じですか」と確認すると、「まだあんまり、実はわかってないかもしれないです」という正直な反応がありました。

このように、感覚を確認しながら進めることで、お客様自身が自分の体の状態を理解し、改善を実感できるようになります。

実際のセッションで起きた変化

呼吸の深さが変わった瞬間

セッションの中で最も印象的だったのは、呼吸の質が変わった瞬間です。最初は「難しい」と感じていた背中への呼吸が、「今の感じ」と感覚をつかむことができました。

「そうそうそう今の感じ」とインストラクターが確認すると、お客様も「引き続き」と、その感覚を維持しようとします。「もう2回」「最後」と繰り返すことで、新しい呼吸パターンが定着していきます。

呼吸が深くなると、体全体がリラックスし、筋肉の緊張が和らぎます。「今そんな、いっぱいに今日、体が戻ってきたなっていう感じはある」という言葉から、体の回復を実感されていることが分かりました。

特に印象的だったのは、セッション後の声の変化です。「声の出し方が変わってます」「すごい響きますよね」と施術者が指摘すると、「びっくりした今声出した」とお客様自身も驚いていました。

「体の方が正直に立ってます」という言葉のとおり、呼吸が整うことで姿勢が改善され、声の響きまで変わるのです。これは、体幹が安定し、横隔膜が適切に働いている証拠です。

体幹の感覚が戻ってきた実感

体幹の感覚を取り戻すプロセスは、段階的に進みました。最初は「どっか行っちゃった感じ」だった体幹の感覚が、エクササイズを重ねるごとに戻ってきました。

「今感じましたね」という施術者の言葉に、お客様も「はい」と答える場面が何度もありました。これは、正しい筋肉が働き始め、その感覚を脳が認識し始めた瞬間です。

「ビー玉」のイメージを使ったエクササイズでは、「ビー玉がこぼれないところ」を見つけることで、体幹の安定性を実感できました。「小さくていいですよコントロールできる幅で」という指示のとおり、無理なく動ける範囲で練習することが重要でした。

「さっきより力が入らなくなっている」という変化も重要です。これは、余計な力が抜けて、必要な筋肉だけが働くようになったことを示しています。「今の方がいいかな」と、より効率的な体の使い方ができるようになりました。

「お腹入った感じですか」という質問に対して、最初は「まだあんまり」という反応でしたが、セッションが進むにつれて「さっきよりちょっと弱いけどでも感じてはいます」と、徐々に感覚が明確になっていきました。

左右バランスの改善プロセス

左右差の改善は、一朝一夕には進みませんが、セッション中にも変化の兆しが見られました。「右と左全然感覚違う」という状態から、少しずつ左側も使えるようになっていきました。

「こっちの膝、気持ち外側に」という指示で、左側の使い方を修正します。「そうそうそうそうそう」と、正しい位置が見つかると、「だんだん良くなってきた」という変化が現れました。

「左側特にね」と弱い側を重点的に練習することで、左右のバランスが整い始めます。「これ練習するといいかもね」と、自宅でもできるエクササイズを提案しました。

足を動かすエクササイズでは、「左がめちゃめちゃ指で上げてる」という代償動作が見られましたが、「ここが使えてないんだと思う」と原因を特定し、その部分を意識して使うように促しました。

「慣れてきましたね」という言葉から、左側も徐々に正しい動きができるようになってきたことが分かります。「さっきよりいいけど、どうですか」と確認すると、「さっきより力が入らなくなっている」と、余計な力が抜けてきた変化を実感されていました。

継続的な改善のためのセルフケア

自宅でできる呼吸エクササイズ

セッションで学んだ呼吸法は、自宅でも継続して行うことが重要です。施術者は「自分でもできます」と、セルフケアの方法を丁寧に指導しました。

「つまんでみて」と、自分で肋骨の横をつまむ方法を教えます。「そのポジション」と正しい位置を確認したら、「そこにつまんだところに息を吸って」と呼吸を促します。

「今、結構横を触ってくれてるんですけど、背骨の横って感じ」と、より具体的な位置を説明します。「それをそれによって、あ、そう、それで吸って」と、自分でつまみながら呼吸する感覚を確認します。

「自分がつまんでるここに空気が入ってくるイメージでお腹膨らませてもらって腹式呼吸ができるといいな」という目標を共有します。「そうそうそうそう」と、正しい呼吸ができた瞬間を確認しました。

「続けていくともっともっとつまんでいられるようになってくる」と、継続することで効果が高まることを伝えます。

「この余白が増えてくると背中にも空間が出て横隔膜も動きやすくなる」という説明で、呼吸改善の意義を理解してもらいます。「この胸郭っていう場所が後ろも前も空間ができるからスペースができて重心をどこに移動させても大丈夫みたいな感じになってくる」という、最終的な目標を示しました。

日常生活で意識すべきポイント

体幹機能を維持するためには、日常生活での意識も重要です。セッション中、様々な場面で日常での注意点が伝えられました。

姿勢については、「ここが抜けると」という指摘がありました。体幹の力が抜けやすい瞬間を自覚し、その都度修正することが大切です。「ずっとここ入ってる感じね」と、常に体幹を意識する習慣をつけることを勧めました。

デスクワークなど座っている時間が長い場合、「座ってて寄せるようにして」という姿勢になりがちです。これは、体幹が使えていない状態を示しています。定期的に姿勢を確認し、体幹を使った座り方を意識することが重要です。

「温かいですね」という会話から、気温や環境も体の状態に影響することが分かります。寒い時期は筋肉が硬くなりやすいため、温かくして過ごすことも大切です。

また、「足がつる感じはありませんでしたか」という質問から、水分補給やミネラルバランスにも注意が必要です。体幹トレーニングを行う際は、十分な水分補給を心がけましょう。

次回セッションまでの目標設定

セッションの最後に、次回までの目標を共有しました。「次、いつでしたか」「次の木曜日」という会話から、定期的なセッションが予定されていることが分かります。

「一週間じゃ、こうなんで」という言葉から、1週間では完全に定着しないことを理解しつつ、「大丈夫な気がする」と前向きな見通しを持っていることが伝わります。

インストラクターは「できそうだったらそれもやってみてください」と、自宅でのセルフケアを勧めました。無理に全てを完璧にこなす必要はなく、できる範囲で継続することが大切です。

最後に「前屈してください」と、セッション前と同じチェックを行いました。「これが動いてる」「よかった」という言葉から、明確な改善が確認されたことが分かります。このように、セッション前後の変化を実感することが、継続的な取り組みのモチベーションになります。

専門家が見た改善のポイント

神経系へのアプローチの重要性

今回のケースで特に効果的だったのは、神経系へのアプローチでした。単なる筋力トレーニングではなく、脳と筋肉のつながりを回復させることに重点を置きました。

「脳に刺激入れるので」という言葉から始まったリズムタップのエクササイズは、小脳への刺激を高めるものです。「小脳に刺激が入るので動きがやりやすくなる」という説明のとおり、運動制御を改善する効果があります。

「動かしている指を見ながら」という視覚の統合も、神経系アプローチの一つです。視覚と体の動きを統合することで、脳への刺激が高まり、動きの学習効果が向上します。

「どこか一点見るとこ決めてもらって目はそこから固定したまま」というエクササイズは、前庭覚(バランス感覚)と体性感覚(体の位置感覚)の統合を促します。これにより、体幹の安定性が高まります。

「ここが使えてないんだと思う」と原因を特定し、その部分に意識を向けることで、脳からの指令が届きやすくなります。意識を向けることで、神経回路が活性化されるのです。

呼吸改善が全身に与える影響

呼吸の改善は、単に酸素供給を増やすだけでなく、全身の機能に広範な影響を与えます。今回のセッションでも、その効果が明確に現れました。

「声の出し方が変わってます」という変化は、横隔膜が適切に働き始めた証拠です。声は呼吸と密接に関係しており、呼吸が改善すると声の響きも変わります。

「体の方が正直に立ってます」という姿勢の改善も、呼吸と関係しています。横隔膜が適切に働くと、体幹の内圧が安定し、姿勢を保つための余計な力が不要になります。

「肩が上がっちゃう」という症状も、呼吸の改善によって軽減されました。浅い呼吸では補助呼吸筋として首や肩の筋肉を使いますが、深い呼吸ができるようになると、これらの筋肉の緊張が和らぎます。

「背面がめちゃめちゃ張ってる」という状態も、呼吸によって肋骨が動くようになることで改善されました。「ここに隙間がないと呼吸が入らない」という説明のとおり、筋膜の柔軟性と呼吸は相互に影響し合います。

左右バランス改善の段階的アプローチ

左右差の改善は、急激に行うのではなく、段階的に進めることが重要です。今回のセッションでも、そのアプローチが効果的でした。

まず、左右差を評価することから始めました。「左の方が今日少し上がってる」「左がめちゃめちゃ指で上げてる」という具体的な観察により、どこに問題があるかを明確にしました。

次に、弱い側を意識的に使うエクササイズを行いました。「左側特にね」と重点的に練習することで、左右のバランスを整えていきます。

ただし、無理に強化しようとするのではなく、「小さくていいですよコントロールできる幅で」という原則を守りました。大きく動かすことよりも、正確にコントロールできる範囲で動くことが、神経系の学習には効果的だからです。

「右と左全然感覚違う」という状態から、「だんだん良くなってきた」という変化まで、一つのセッション内でも改善の兆しが見られました。これは、適切なアプローチにより、神経系の働きが回復し始めたことを示しています。

よくある質問と専門家の回答

体幹が使えない状態はどのくらいで改善しますか

体幹機能の回復には個人差がありますが、適切なアプローチを行えば比較的早期に改善の兆しが見られます。

今回のお客様の場合、1回のセッションで「今感じましたね」という体幹の感覚の回復や、「声の出し方が変わってます」という明確な変化が現れました。しかし、これは完全な回復ではなく、改善の始まりです。

一般的に、神経系の働きが回復し、正しい動きのパターンを脳が学習するには、継続的な練習が必要です。週1回のセッションを継続する場合、4〜8週間で明確な改善を実感できることが多いです。

ただし、日常生活での意識も重要です。セッションで学んだ呼吸法や姿勢を日常で実践することで、改善のスピードが速まります。「できそうだったらそれもやってみてください」という助言のとおり、自宅でのセルフケアも効果的です。

また、疲労の蓄積や生活習慣によっては、改善に時間がかかる場合もあります。焦らず、継続的に取り組むことが大切です。

自宅でできるセルフケアはありますか

セッションで学んだ呼吸法は、自宅でも簡単に実践できます。施術者が「自分でもできます」と教えた方法を、ここで詳しく説明します。

まず、横向きに寝て、肋骨の横を自分の手でつまみます。「背骨の横って感じ」の位置です。そこに息を吸うイメージで、腹式呼吸を行います。

「自分がつまんでるここに空気が入ってくるイメージでお腹膨らませてもらって」という意識が重要です。胸だけでなく、背中側にも呼吸を届けることを意識しましょう。

1日に数回、各5〜10呼吸程度行うだけでも効果があります。「もっともっとつまんでいられるようになってくる」という言葉のとおり、継続することで効果が高まります。

また、デスクワークの合間に、椅子に座った状態で体幹を意識する習慣もおすすめです。「ずっとここ入ってる感じ」と、体幹の力が抜けていないかを定期的にチェックしましょう。

左右差はなぜ生じるのですか

左右差が生じる原因は様々です。利き手・利き足の影響、日常の姿勢の癖、過去の怪我の影響などが考えられます。

今回のケースでは、疲労による神経系の機能低下が、もともとあった左側の弱さを顕在化させたと考えられます。「左がめちゃめちゃ指で上げてる」という代償動作は、左側の脛前の筋肉が適切に働いていないことを示しています。

「ここが使えてないんだと思う」と特定された部分は、本来使われるはずの筋肉です。ここが弱いと、他の筋肉が代償して働き、結果的に左右差が大きくなります。

左右差を放置すると、代償している側に過度な負担がかかり、新たな痛みや機能低下を引き起こす可能性があります。早めに改善することが重要です。

改善には、弱い側を意識的に使うエクササイズが効果的です。ただし、「小さくていいよコントロールできる幅で」という原則を守り、無理なく練習することが大切です。

ピラティスと整体の違いは何ですか

ピラティスと整体は、アプローチ方法が大きく異なります。整体は施術者が体を調整するのに対し、ピラティスは自分で体を動かしながら改善を図ります。

整体のメリットは、即効性があることです。硬くなった筋肉をほぐしたり、関節の動きを改善したりすることで、その場で楽になることが多いです。

しかし、整体だけでは「通い続けないと維持できない」状態になりがちです。根本的な体の使い方が変わらなければ、また同じ問題が起こるからです。

ピラティスの最大の特徴は、「自分で体を整えられる」状態を目指すことです。正しい体の使い方を学び、それを脳に記憶させることで、日常生活でも良い状態を維持できるようになります。

studioM*では、STOTT PILATES®︎認定の体系的メソッドに加え、筋膜リリースや脳神経アプローチも組み合わせています。これにより、「整えてもらう」だけでなく「自分で整えられる」スキルを身につけることができます。

呼吸が浅いと体にどんな影響がありますか

呼吸が浅いと、体に様々な悪影響が現れます。まず、酸素供給が不足し、疲れやすくなります。脳への酸素供給も減少するため、集中力の低下や頭痛の原因にもなります。

体幹機能への影響も大きいです。横隔膜が適切に動かないと、体幹の内圧が不安定になり、姿勢を保つために余計な力が必要になります。

「肩が上がっちゃう」という症状は、浅い呼吸の典型的な影響です。横隔膜が使えないため、補助呼吸筋として首や肩の筋肉を使い、これが慢性的な肩こりや首の痛みにつながります。

「背面がめちゃめちゃ張ってる」という状態も、呼吸の浅さと関係しています。肋骨の動きが制限されると、背中の筋肉が硬くなり、さらに呼吸が浅くなるという悪循環に陥ります。

呼吸を改善することで、これらの問題が連鎖的に改善されます。「声の出し方が変わってます」という変化のように、呼吸の改善は全身に良い影響を与えるのです。

どのくらいの頻度で通えば効果的ですか

効果的な来店頻度は、体の状態や目標によって異なりますが、一般的には週1回が推奨されます。

今回のお客様の場合、「来週の金曜日」という会話から、週1回のペースでセッションを受けていることが分かります。「一週間じゃ、こうなんで」という言葉から、1週間では完全に定着しないことを理解しつつ、継続的に取り組んでいます。

週1回のペースであれば、前回のセッションで学んだことを日常で実践し、次のセッションで新しい要素を加えていくという、効果的な学習サイクルを作ることができます。

急性の痛みや症状がある場合は、最初の2〜3週間は週2回のペースで集中的に行うこともあります。逆に、状態が安定してきたら、2週間に1回、月1回とペースを落としていくこともできます。

重要なのは、セッションだけに頼るのではなく、日常でのセルフケアも並行して行うことです。「できそうだったらそれもやってみてください」という助言のとおり、自宅での練習が改善のスピードを大きく左右します。

運動が苦手でもピラティスはできますか

ピラティスは、運動が苦手な方にこそおすすめのメソッドです。激しい動きや大きな負荷をかけるのではなく、正確にコントロールできる範囲で動くことを重視するからです。

「小さくていいですよコントロールできる幅で」という言葉が示すとおり、大きく動かすことよりも、正確に動かすことが重要です。運動が苦手な方でも、自分のペースで取り組むことができます。

また、「ビー玉」や「綱引き」など、分かりやすいイメージを使って動きを説明するため、複雑な動きも理解しやすくなっています。「フライパンの油とどっちがイメージしやすいですか」という質問のように、個人に合わせたイメージを使うことも特徴です。

studioM*では、STOTT PILATES®︎認定の体系的メソッドに基づき、初級から上級まで、さらに障害者向けコースまで体系化されています。どんな体の状態にも対応できるため、運動が苦手な方でも安心して始められます。

「痛いところは嫌なところないですか」と常に確認しながら進めるため、無理なく安全に取り組むことができます。

studioM*の独自アプローチ

STOTT PILATES®︎メソッドの特徴

studioM*で採用しているSTOTT PILATESは、カナダの名門ピラティス団体が認定する体系的メソッドです。ピラティスの創始者の教えに、現代の解剖学・医学の知見を統合しています。

STOTT PILATES®︎の最大の特徴は、体系化された段階的なプログラムです。初級・中級・上級、さらに障害者向けコースまで整備されており、どんな体の状態にも対応できます。

今回のセッションでも、お客様の状態に合わせて適切なエクササイズが選択されていました。「レッグリフトってすごい地味なんですけどコアが使えるめっちゃいいエクササイズ」という説明のとおり、基本的なエクササイズでも効果が高いのです。

また、「現代解剖学に基づいた」メソッドであるため、体の構造を理解した上で、最も効率的な動きを学ぶことができます。「ここが使えてないんだと思う」と原因を特定し、その部分を意識的に使えるようにするアプローチは、解剖学的知識に基づいています。

インストラクターは常に最新の知識を学び続けており、世界基準の質の高い指導を受けることができます。

脳神経アプローチとの統合

studioM*の独自性は、STOTT PILATES®︎に脳神経アプローチを組み合わせていることです。これは、日本でも数少ない取り組みです。

「脳に刺激入れるので」という言葉から始まったリズムタップのエクササイズは、小脳への刺激を高めるものです。小脳は運動制御を司る脳の部位で、ここを活性化することで動きの学習効率が向上します。

「動かしている指を見ながら」という視覚の統合も、脳神経アプローチの一つです。視覚・前庭覚・体性感覚の3つを統合することで、体のバランスと動きの質が向上します。

「どこか一点見るとこ決めてもらって目はそこから固定したまま」というエクササイズは、前庭覚と体性感覚の統合を促します。視覚を固定することで、他の感覚に意識を向けやすくなるのです。

このような脳神経アプローチは、プロ野球選手やオリンピアンも取り入れるトレーニング方法です。これをピラティスと組み合わせることで、より効果的な体幹機能の改善が可能になります。

筋膜リリースとの相乗効果

studioM*では、ロルフィング理論に基づく筋膜アプローチも取り入れています。ロルフィングは、アメリカの生化学博士が提唱した筋膜・構造統合技術で、世界中のボディワークの礎となっています。

「背中つまみます」という筋膜リリースは、インストラクターが行うだけでなく、動きの中でクライアント自身が筋膜を整えることを重視しています。「動きながら筋膜を整える」ことで、より自然で持続的な効果が得られます。

「ここに隙間がないと呼吸が入らない」という説明のとおり、筋膜の柔軟性と呼吸は密接に関係しています。筋膜を解放することで呼吸が深くなり、呼吸が深くなることでさらに筋膜が柔らかくなるという相乗効果があります。

「この余白が増えてくると結構横隔膜もしっかり動いてくれて背中にも空間が出てくる」という説明のとおり、筋膜の柔軟性が体幹機能の回復に重要な役割を果たします。

ピラティスのエクササイズと筋膜リリースを組み合わせることで、「重力と調和した本来の体の状態を取り戻す」ことができるのです。

体幹機能回復の長期的な展望

継続的な改善のロードマップ

体幹機能の回復は、一度のセッションで完結するものではありません。継続的な取り組みによって、段階的に改善していきます。

第1段階は、失われた感覚を取り戻すことです。今回のセッションで「今感じましたね」という瞬間がありましたが、これが第1段階の目標です。体幹を使っている感覚を脳が認識できるようになることが、改善の第一歩です。

第2段階は、正しい動きのパターンを学習することです。「小さくていいですよコントロールできる幅で」練習を重ねることで、脳が正しい動きのパターンを記憶していきます。この段階では、意識的に体幹を使うことが必要です。

第3段階は、無意識に正しい体の使い方ができるようになることです。日常生活の中で、特に意識しなくても体幹が働く状態を目指します。この段階に達すると、「通い続けないと維持できない」状態から卒業できます。

第4段階は、セルフメンテナンス能力の獲得です。自分の体の状態を把握し、必要なケアを自分で行えるようになります。「自分で体を整えられる」状態が、最終的な目標です。

日常生活での体の使い方の変化

体幹機能が回復すると、日常生活での体の使い方が大きく変わります。これにより、疲れにくく、痛みの出にくい体になります。

デスクワークでは、「座ってて寄せるようにして」という悪い姿勢から、体幹を使った安定した座り方ができるようになります。長時間座っていても疲れにくくなり、肩こりや腰痛の予防にもつながります。

立ち仕事や歩行時も、体幹が安定することで効率的な動きができるようになります。「重心をどこに移動させても大丈夫みたいな感じになってくる」という状態は、日常のあらゆる動作に良い影響を与えます。

重いものを持つ際も、体幹が使えていれば腰への負担が軽減されます。「ここが使えてない」状態では、腰や背中に過度な負担がかかりますが、体幹が働けば全身で力を分散できます。

また、「声の出し方が変わってます」という変化のように、呼吸や発声にも良い影響があります。プレゼンテーションや会話の際も、より響く声で話せるようになります。

予防的なケアの重要性

体幹機能が回復した後も、予防的なケアを続けることが重要です。これにより、再び機能低下を起こすことを防ぎます。

今回のケースのように、突発的な疲労やストレスで体幹機能が低下することがあります。しかし、日頃から体幹を意識し、セルフケアを行っていれば、回復も早くなります。

「できそうだったらそれもやってみてください」という助言のとおり、自宅での呼吸エクササイズを習慣化することが予防につながります。1日数分の取り組みでも、継続することで大きな効果があります。

また、定期的なセッションを続けることで、体の状態をチェックし、問題が大きくなる前に対処できます。「次、いつでしたか」「来週の金曜日」という会話から、定期的なセッションが習慣化されていることが分かります。

予防的なケアは、問題が起きてから対処するよりも、時間的にも経済的にも効率的です。「一生ものの体の使い方」を身につけることで、健康的な生活を長く維持できます。

まとめ 失われた体幹機能を取り戻す道のり

今回ご紹介したのは、突発的な疲労によって体幹機能が使えなくなったお客様が、呼吸・筋膜・脳神経アプローチを組み合わせたセッションで改善した事例でした。

「どっか行っちゃった感じ」だった体幹の感覚が、「今感じましたね」という瞬間を経て、徐々に回復していく過程をお伝えしました。特に印象的だったのは、「声の出し方が変わってます」という、呼吸改善による全身への影響でした。

体幹機能の回復には、単なる筋力トレーニングではなく、呼吸の改善、筋膜の柔軟性向上、神経系の働きの回復という多角的なアプローチが必要です。studioM*では、STOTT PILATES®︎認定の体系的メソッドに、これらのアプローチを統合した独自のセッションを提供しています。

「自分で体を整えられる」状態を目指すことで、「通い続けないと維持できない」依存的な関係ではなく、一生ものの体の使い方を身につけることができます。

もし、同じように体幹が使えない感覚や、左右バランスの崩れ、呼吸の浅さに悩んでいるなら、早稲田のstudioM*にご相談ください。あなたの体の状態に合わせた、最適なアプローチを提案いたします。

ご予約・お問い合わせ

studioM*では、40代以降の女性を中心に、体幹機能の回復と根本改善をサポートしています。STOTT PILATES®︎認定の体系的メソッドと、脳神経アプローチ、筋膜リリースを組み合わせた独自のセッションで、失われた体の感覚を取り戻すお手伝いをいたします。

東京都新宿区山吹町337 TRUST VALUE早稲田Ⅱ 2階に位置し、早稲田、江戸川橋、神楽坂、護国寺、飯田橋、高田馬場からアクセス便利です。

初回カウンセリングでは、あなたの体の状態を丁寧に評価し、最適なアプローチを提案いたします。「整えてもらう」だけでなく「自分で整えられる」スキルを身につけたい方、体が硬い、運動が苦手という方こそ、ぜひ一度ご相談ください。

ご予約・お問い合わせは、お気軽にどうぞ。あなたの体の悩みに寄り添い、根本からの改善をサポートいたします。

STOTT PILATES®認定インストラクター(LEVEL.1FULL) 2013年よりインストラクターの活動を開始。現在までプライベートセッション延べ6,000人以上、グループセッション延べ4.5万人の指導を経験。 ピラティスの他、ロルフィングを基にしたホリスティックシステム(筋膜)、眼球トレーニング、神経の学びを通して得た知識から、お一人お一人の体とお悩みに合わせた指導を行う。 2024年より「マイクロカレント」を発生させる世界初の機器「ネオヒーラー」を用いたトリートメントも行っている。

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